映画 ワンダーウーマン
「ワンダーウーマン」みました。
マーベル・MCUシリーズとはまた違うヒーロー像は新鮮で、
アクション、ヒーローモノを普段観ない人にもオススメできる良い映画でした。
「任侠映画を観た後、肩で風を切るように映画館から出て来る」感覚を
女性も味わえるような映画です。
ピュアさは武器
ワンダーウーマン=ダイアナはアマゾン族の女王の娘として大事に育てられます。
神様ゼウスが作ったアマゾン族の住む島は、見えない壁で覆われていて外からは
何も存在していないように見えて、侵入者を寄せ付けません。
その中で活発に育ち、幼少期から厳しい鍛錬を経て、やがてアマゾン族で最強の女性に成長します。
ダイアナはアマゾン族の次期女王として英才教育のたま物で、善(悪)、表(裏)、前(後)をベースに
行動していて、迷いやグレーな部分がありません。思ったことは言う、信じた道を突き進む猪突猛進タイプに描かれています。
また、崖から飛び降りる、谷を飛び越えるといったシーンもあり、無茶もしてしまう個性も持ち合わせています。
そして偶然、島に侵入したトレバー大尉と接し、外の世界が戦争で
危機にさらされていることを知り、その真っ只中に飛び出して行きます。
まず戦争の司令部のあるロンドンに向かうのですが、そこでは大局を見ることに重きを置き、
前線の兵士や民の苦しみを顧みず、建前や決まらない会議を繰り返す幹部達にダイアナは苛立ちを募らせます。
この後、トレバー大尉とその仲間と共に前線に参加し、
前線の壮絶さを身をもって体験したダイアナはいよいよスーパーパワーを解き放ちます。
兵士たちが攻めあぐねている危険地帯に飛び込み、銃弾の雨の中を盾でしのぎながら突き進んで行く姿は「カッコいい!」の一言しかありません。
主演のガル・ギャドットのエキゾチックな美しさと、黒いベールを脱ぎ捨て
あらわになったゴールド、ブルー、レッドのヒーローのコスチュームが、
重苦しくダークに描かれた戦場に躍動します。
久しぶりに映画を観てワクワクを感じたシーンでした。
パワーでなぎ進む
そこからは立ちはだかる敵をなぎ倒し、前へ前へと進んで行きます。
毒ガスでも何でもヘッチャラ(実は粘土に神様が命を吹き込んだ人間ではないので)、
スナイパーが立てこもる塔もあっという間に破壊します。
敵はダイアナのスーパーパワーの前になす術もなく、敵も科学を使って強化人間を作りますが蹴散らされてしまいます。
まとめ
監督のパティ・ジェンキンスは「モンスター(主演:シャリーズ・セロン)」の監督です。
実在の殺人犯を題材にした映画からスーパーヒーローと中々の振り幅ですが、
女性の描きかたはとても優れていると感じました。アマゾン族の「白」「女」と戦争の「黒」「男」の対比も面白いです。
この作品を観るにつけ、マーベル・MCUの作品は男性ヒーローばかりであることに気付かされます(ブラック・ウィドー、スカーレット・ウィッチは脇役)。
マーベルの明るい世界観と比べてDCの暗いイメージは敬遠していたのですが、
本作だけで今後のDCユニバースにも期待が持てます。
(マーベルはメインを張れる女性ヒーローを出さないと、女性は全てDCに行ってしまうかも?)
ぜひ一度「ワンダーウーマン」観てください。