映画 ジャスティス・リーグ
DCヒーローが集結し敵に立ち向かう「ジャスティス・リーグ」が
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の「アベンジャーズ」に
遅ればせながらいよいよ公開です。
情報の少なさに戸惑い
スーパーマンが亡き後の世界で「マザー」復活の源を求めて異世界から侵入した、
ステッペンウルフとその先兵パラデーモンに対抗するべく、
ブルース・ウェイン(バットマン)、ダイアナ(ワンダーウーマン)が
超人=メタヒューマンたちを序盤でリクルートします。
しかし、
北国の漁村で住民に溶け込んでいる「アクアマン」、
刑務所に入っている父親から外に旅立てと諭される「フラッシュ」、
科学者の息子でフットボールで将来有望だった「サイボーグ」と、
リーグメンバー3人のいずれも人物、背景、パワーを得る過程を
詳しく語る時間も用意されておらず、馴染みがない状態で話しが進められるため、
チームが結成されてもオールスターなワクワク感がありません。
MCUがそれぞれ単作で人物や背景、スーパーパワーを得る過程を描き、
観る側に「ヒーロー」と認知させて、満を持しての「アベンジャーズ」とは
だいぶ異なります。
バットマンが・・・お荷物?
物語が進行し、いよいよ敵と対峙するに至って、
やはりバットマンに限界を感じずには要られません。
自分自身でも劇中でフラッシュの「あなた(ブルース)の能力は何?」という問いに
「私の能力は『金持ち』だ」と返しますが、その資金や科学力を使って発明した
ガジェット、マシンもゴッサムの生身の犯罪者相手なら有効ですが、
異世界の敵の前には歯が立ちません。
真正面から戦えないバットマンは自然と裏方、脇に回るのですが、
主役なので見せ場を作らなくてはいけません。
ひどい言い方ですがリーグのメンバーが頑張っても、一方で主役が
足を引っ張っている、ブレーキを踏むようなシーンが度々あり、
映画全体で爽快感や達成感は得られませんでした。
MCUのアイアンマンぐらいの飛行能力、攻撃力を備えないと厳しいです。
バットマン、弱すぎます。
どうするDC?
話の後半ではリーグの存在を吹き飛ばすような出来事が発生します。
フラッシュの軽口、水のない場所で戦うアクアマン、弱すぎるバットマン、
魅力も力も発揮されないワンダーウーマンにさんざん付き合った時間は
何だったのでしょうか。これには正直参りました。
バットマンを軸に置く限り、パワーバランスが取れないと思います。
2作目、3作目と超人が増えればバットマンの存在感は無くなり、
バットマンを立てると、超人たちのレベルが落ちて爽快感は得られなくなる。
他の超人の知名度の低さもあり、中々DCユニバースがMCUに追いつくのは
難しいと感じました。